開催にあたって

Android Bazaar and Conference 2014 Spring
テーマ

 Android Reborn! ~次の5年へのクロスポイント

ABC 2014 Spring 開催の趣意

日本Androidの会が主催して行う、国内最大級のAndroidの祭典「Android Bazaar and Conference」も、今回で10回目を迎えます。この記念すべき今回を迎えるまでに、会員の皆様、賛助を頂いている企業の皆様、そして講演者を含むABCの運営を行う皆様、想像がつかないくらい多くの方々と関わらせていただきました。これら全ての方々から受けた5年分のご支援を深く感謝しつつ、次の新しい5年に向けてつなげる「クロスポイント」となるよう、今回のAndroid Bazaar and Conference 2014 Spring(以下ABC2014S)を開催させていただきます。
折しもAndroidは、全世界にあるスマートフォンの7割を超える端末に搭載され、事実上モバイルOSの業界標準の地位を確立しました。日本Androidの会を設立した5年前に、この状況を予測できた人はどれだけいた事でしょうか。

またデバイスの進化も激しく、10年ひと昔というならば、まさにひと昔前のスーパーコンピューターの処理能力をスマートフォンが獲得しています。世界10億台を超えるAndroid端末がポケットの中で動作している状況とその可能性も、想像を絶するものとなっています。この様な状況の下で、ここにきてAndroidは生まれ変わろうとしています。それが今回のテーマ「Android Reborn」です。
その兆候は一年前から「Androidの多様な異様な広がり」として感じており、前回のAndroid Bazaar and Conference 2013 Autumnのテーマ「Road to Reborn (Rebornへ続く道)」として、多様性の共有と体感をテーマとしました。ここにきて、これらの多様化が進み、その混沌とした中から次の三つの、生まれ変わる胎動が見受けられます。

① スマートフォン以外の品目で活用されるAndroid
ヘッドマウントディスプレイ、カメラ、テレビ、電子辞書、カーナビゲーション、音楽プレイヤーなど、多様な品目でAndroidを利用したデバイスが登場し続けています。特に今年はGoogle主導で自動車のAndroid化を目指す「Open Automotive Alliance」が組織されました。スマートフォンの世界でこそ標準OSの地位を築きましたが、それ以外の品目での普及はこれからです。ここがまさに、生まれ変わるAndroidの原動力です。日本Androidの会の普及活動も、様々な品目へ広げ、そこの開発者コミュニティーを応援します。ABC2014Sでもスマートフォン以外の品目により生まれ変わった「ちょっと違う」Androidを体験して頂きます。

② Webアプリの開発環境
アプリケーションの開発手法が変わりつつあります。Androidのネイティブアプリでない、Webアプリ開発の適応範囲がますます広がっています。折しも今年はHTML5が勧告される予定の年でもあります。このWebアプリが花開くと、Androidは数あるWebアプリケーション実行環境のOne of themにしかならず、大きく考え方を変える必要が出てきます。これはアプリ開発者からすると、Android以外のプラットフォームにも展開するきっかけとなります。アプリ開発のパラダイムシフトと次なるアプリ提供のサービスが誕生することでしょう。

③ Androidに興味を持つ開発者
モバイルOSの標準プラットフォームとなったAndroidは、もっとも身近にある自作プログラムの実行環境です。Androidの開発に興味を持つ開発者は、これまでの先端技術を追い求める層から、一般的な開発者や教育で利用する層に移り、裾野が広がっています。その先にあるのは、IT技術の入り口としてのAndroidの役割であり、IT業界の重要な役割を担うと考えています。これから新しくアプリ開発を始める人の増加は前回のABCでも感じており、今回のABCでは、体験学習が出来るプログラムを取り入れています。

これら胎動は、これまでのAndroidを変質させるほどのインパクトを持つと感じています。それが、まさに今、起こっている事を確かめるべき時期に来ています。
これまで5年間に起きたことと、これから5年で起こることの、まさに今の接点「クロスポイント」を確かめる事、これが今回のABC2014Sの開催意義であり、趣意となります。
Androidの技術を軸に、新旧変わりゆく技術と、移り変わるAndroidの仲間たちのクロスポイントを、ここ秋葉原「クロスフィールド」で開催させていただきます。

最後に、日本Androidの会はダイビルの中で開催している勉強会から発しました。10回目の記念すべきABCを、発祥の地での開催できる事を、心から嬉しく、そして多くの支援いただいている皆様に感謝しています。

平成26年1月吉日
Android Bazaar and Conference 2014 Spring  実行委員長
嶋 是一


Android Bazaar and Conference 2014 Spring / 2014年03月21日(金) 主催:日本Androidの会 共催:公立はこだて未来大学