メーカー/キャリアトラック
メーカー/キャリアトラックでは、全部で7つのセッションが開催されました。
1つ目のセッションは、シャープ白石さんと重田さんのセッションです。
シャープが推奨する新しいUI「Feel UX」と「FelicaとNFCの共存」について講演して頂きました。
「Feel UX」のリリース後、ユーザーからフィードバックを大切にし、「アプリをどんどん使いたくなる端末」を目指した未来への展望についてのお話しでした。
後半は、一台の端末上に「FeliCaとNFC」を共存させるという世界初の欲張りな仕様を実現したときに発生した問題点や、問題への対処方法についてお話しでした。
2つ目のセッションは、富士通本田さんと太田さんのセッションです。
ヒューマンセントリックエンジンの基本的なことから、ヒューマンセントリックAPIを使った歩数計や、カメラ脈拍計などの各種測定器について講演して頂きました。これらのAPIを利用することでスマートフォン一つで健康管理ができてしまう、そんな内容でした。
3つめのセッションは、NEC中野さんのセッションです。
今冬登場するデバイスについて発表して頂きました。今後広がっていくスマートデバイス。その動向とNEC社が展開するスマートデバイスが、各企業や、医療機関、コンピューマとどう関わってくるのか、いろいろな事例を使って説明して頂きました。薄く、軽く、長く使えるスマートデバイスとして認知されていくのではないでしょうか。
4つめのセッションは、インテル酒本さんのセッションです。
Androidのパフォーマンス最適化や、最適化をサポートするツールについてお話しして頂きました。CPUメーカーだからこそできる技術的な話しに聴講者からもコアな質問が上がっていました。
5つめのセッションは、クアルコム臼田さんのセッションです。
ピアツーピアを最適化したAPI Alljoyn
についてお話して頂きました。アクセスポイントを使わずにピアツーピアで通信できる仕組みは、今後、新たな発想に繋がるものだと感じられました。
6つめのセッションは、ミップス和田さんのセッションです。
これまでミップス社が開発してきたチップのお話しを中心にミップス社について、お話しをして頂きました。講演の中で、聴講者が新製品の試作品を触らせてもらえる場面もあり、参加したからは、「おぉぉ」と驚きの声も上がっておりました。
最後のセッションは、NTT Docomo 山田さんのセッションです。
震災によって、発生した問題とその問題に対するドコモ社の活動について発表して頂きました。
復興の中でAndroid端末をどのように活用していったのか、具体的な事例と解決方法を発表して頂き、Androidの役割が広がったのではないかと思わされる内容でした。
高校生トラック
高校生トラックでは、6名の高校生が登壇しました。
地元、石巻工業高校からは「Bootcampチーム」中塩成海さん、鈴木志門さんが、CoronaSDKを使ったアプリ開発の取り組みを発表。続いて、大垣商業高校から、吉居篤弘さん、千葉三友紀さんが、大垣で研鑽を積んだ成果をプレゼン。
両校発表ののち、トラックリーダーより、それぞれの取り組みについて補足プレゼンがありました。
後半は、灘高校のお二人。Tehuさんは「UIデザイン論」で持論を展開。プロジェクタ停止のハプニングも、黒板への板書で乗り切り、聴衆を魅了しました。矢倉大夢さんは、Androidのセキュリティをテーマに、知見を披露いただきました。
最後は登壇した高校生に、大垣商業の上田先生も交えたパネルディスカッション。開発の楽しさや将来の夢、被災地への思いなどを語り合いました。石巻工業のお二人からも、「これまでの20倍頑張ります!」と力強い宣言があり、将来が楽しみになるトラックでした。
大学生トラック
セッションは,Klab小泉さんから若手へのエール的な講演からスタートしました。その後は,高齢者,視覚障害者の生活上の問題解決のアプローチとして岩手県立大の猿舘さんが,次に脳波を使った感情検出による新たなコミュニケーションデバイスの開発をコミカルに話してくれた,はこだて未来大学の鈴木さん,本田さん。
大勢のユーザが利用しているカメラ・エフェクトアプリInstagramがどのように使われているか,その利用傾向で新たな知見が得られるのでは?とのリサーチクエスチョンで研究している会津大学の松岡さん。
宮城教育大学 安藤研究室の柴さん,福谷さんは,教員養成大学でありながら実用的なアプリケーションを開発し,現在の教育問題をモバイルデバイスで解決し,より豊かな学習を実現するためのユニークな取り組みを生き生きと紹介してくれました。
このトラックの最後は,講演者全員によるパネルディスカッションが行われました。学生達のアカデミックマインドと,将来のビジョンを堂々と語る大学生に大いなる頼もしさを感じたトラックでした。
バザール
今回のバザールは首都圏開催のABCとは違った雰囲気がありました。
■ゆったりとした展示スーペース
今までの首都圏開催では、どうしてもスペースの確保が難しく、
狭くなってしまっていましたが、今回はかなりのスペースが確保できました。
そのため、各団体でミニスクールや大きめの展示、スクリーンを使用し、
実際に体験できる展示等、色々工夫された展示が数多くありました。
■初の物販スペース
今まで許可が下りなかった物販ですが、今回初めて行いました。
各団体のオリジナルグッズから主力商品等、色々な商品がありました。
■勢いのある東北企業
今回は東北で開催という事でたくさんの東北の企業の方々に参加頂きました。
特に仙台はIT特区という事で勢いのある団体が数多くあったのが印象に残っています。
(ICT ERA + ABC2012東北 実行委員 共同執筆・写真提供)