[[ワーキンググループ/ハンズオンセッション]] * Android SDKのインストール手順 [#e2a3dabc] ** Android SDK [#ob639277] Android SDKとは、DoCoMo HT-03AなどのAndroid端末で実行可能なアプリケーションを開発するための、ソフトウェア開発キット(Software Development Kit:SDK)です。 AndroidのSDKは、すべてオープンソースのソフトウェアで構成されていますので、無償でダウンロードして使用することができます。Androidのアプリケーションは、Java言語で開発を行います。開発環境には、Eclispeを使用します。開発用のホストPCは、Windows、Mac、Linuxがサポートされています。 開発は、エミュレータを使用することで、実際のAndroid端末がない状態でも、ほとんどの部分の開発を行うことが可能です。また、このSDKを利用することで、実際のAndroid端末上での開発を行うこともできます。 現在、このSDKで開発可能な、日本で入手できるAndroid端末には、以下のような機種があります。 - Google Developer Day Phone (GDD Phone) -- 2009年6月9日に行われたGoogle Developer Dayで配布された端末。非売品。日本国内の使用基準の認可済み - NTT DoCoMo HT-03A -- 2009年7月10日に発売された端末。 - Android Developer Phone 1 (Dev Phone 1) -- Androidマーケットに開発者登録を行うことで、米国からクレジットカードで購入可能。 -- 日本国内の使用基準の認可がないため、WiFi通信や通話などは行ってはいけない。 このほかにも、多くの組み込み用のボードPCなどで実行が確認されています。 ** インストール手順の概要 [#xda00a3f] SDKをインストールするには、Java SE Development Kit (JDK)、Eclipse、Android SDK、Eclipseプラグインのインストールが必要です。 - Java SE Development Kit (JDK) -- Javaの開発環境 http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html - Eclipse GUIのエディタなどを含む統合開発環境 -- 日本語版 http://mergedoc.sourceforge.jp/ -- オリジナル http://www.eclipse.org/downloads/ - Android SDK (Android用のコンパイラーやエミュレータ) -- http://developer.android.com/sdk/ - ElipseのAndroidプラグイン(ADT) 以下、Windows環境を例に、セットアップの説明を行います。 ** Java SE Development Kit(JDK)のインストール [#s3626325] Sunのサイトから、Java SE Development Kit (JDK)をダウンロードしてインストールします。 http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html #ref(JDK.jpg) - 最新の安定板(2009年6月現在は「JDK 6 Update 14」)をダウンロードします。 - プラットフォームでWindowsを選択し、ライセンスに同意にチェックして、「Continue」をクリックします。 - jdk-6u14-windows-i586.exeをクリックして、ダウンロードします。もしくは、Sun Download Managerを使用してダウンロードします。 - ダウンロードしたファイルを実行します。インストーラーの指示に従って、インストールを行います。 コマンドプロンプトを新たに立ち上げて、「java -version」と打って、インストールしたバージョンが表示されることを確認しておきましょう。 *** Eclipseのインストール [#q2a7b5a7] Eclipseは、バージョン3.3(Europa)、もしくは、バージョン3.4(Ganymede)が必要です。 #ref(Pleiades.jpg) - 日本語化されたEclipseを使用する場合には、[[Pleiades (プレアデス)のダウンロードページ>http://mergedoc.sourceforge.jp/]]からダウンロードしてください。 -- Pleiades All in One 日本語ディストリビューションを選択して、Javaのパッケージをダウンロードします。 - オリジナル使用する場合には、[[Eclipseのダウンロードページ>http://www.eclipse.org/downloads/]]から、ダウンロードしてください。 -- Java開発用のパッケージである「Eclipse IDE for Java Developers Windows」を選択して、ダウンロードします。 - ダウンロードしたファイルを、「C:\eclipse」などのディレクトリーに展開します。 - 「C:\eclipse\eclipse.exe」をダブルクリックすることで、eclipseが起動されます。Welcomeの画面が表示されれば完了です。 -- 次回からの起動のために、デスクトップなどにショートカットを作成しておくと便利です。 ** Android SDK のインストール [#n9cd02ee] #ref(Android.jpg) - 最新の安定板(2009年6月現在はAndroid 1.5 SDK, Release 2)を、[[Android SDKのダウンロードページ>http://developer.android.com/sdk/]]からダウンロードします。 - 入手したandroid-sdk-[windows or mac_x86 or linux_x86]-1.5_r2.zipを、お好みのディレクトリに展開します。 -- (たとえば、C:\android\android-sdk-windows-1.5_r2など) - 最新の安定板(2009年7月現在はAndroid 1.5 SDK, Release 3)を、[[Android SDKのダウンロードページ>http://developer.android.com/sdk/]]からダウンロードします。 - 入手したandroid-sdk-[windows or mac_x86 or linux_x86]-1.5_r3.zipを、お好みのディレクトリに展開します。 -- (たとえば、C:\android\android-sdk-windows-1.5_r3など) -- 以下、展開したディレクトリーを''<your_sdk_dir>''と表現します。 - Android SDK のツールを使用するために、PATH環境変数を設定します。 -- Windows Vistaの場合には、メニューからコントロールパネルを開き、「システムとメンテナンス」の中の、「システム」を選択します。左のタスクの「システムの詳細」を選んで、開いたウィンドウの環境変数の中の、path環境変数に「<your_sdk_dir>\tools」を設定します。 -- Windows XPの場合には、スタートからコントロールパネルを開き、「パフォーマンスとメンテナンス」の中の、「システム」を選択します。「システムのプロパティ」ウィンドウが開くので、「詳細設定」タブの「環境変数」ボタンをクリック、path環境変数に「<your_sdk_dir>\tools」を設定します。 - Mac, Linuxの場合には、~/.bash_profileなどに、以下の宣言を追加します。 export PATH=${PATH}:<your_sdk_dir>/tools ** ADTプラグインをインストール [#n3ae9f55] ADT(Android Development Tools)プラグインとは、Eclipse上でアンドロイドのアプリケーションを開発するためのプラグインです。EclipseのGUI画面からインストールの設定ができます。 以下は、Eclipse 3.4 (Ganymede)の例です。 #ref(AddSite.jpg) #ref(ADT.jpg) - 「Help」メニューの「Software Updates」を選択 - 「Available Software」タブの「Add Site」ボタンを選択 - 開いたテキストボックスに「https://dl-ssl.google.com/android/eclipse/」を入力 - 「Developer Tools」をチェックして、「Install」をクリック - 「Install画面」の「Android Development Tools」と「Android Editors」の両方がチェックされていることを確認して、「Next」を選択 - ライセンスを確認して、「I accept the terms of the license agreements」を選択して、「Finish」を選択 - インストールが終了後、Eclipseをリスタートする ADTプラグインのインストールが終わったら、ADT に Android SDK のディレクトリーを設定する必要があります。この設定は、Eclipseのメニューからで行います。 #ref(Preferences.jpg) - 「Window」メニューの「Preferences」を選択 - 「Android」を選んで、「Android Preferences」の画面を表示 - 「Browse」ボタンを押して、「SDK Location」に<your_sdk_dir>を設定する ** Android Virtual Devices (AVDs) の作成 [#v10f48ae] Android Virtual Devices (AVDs) とは、エミュレートする端末毎の構成を指定して作成した、エミュレータの実行環境です。以下のような構成を指定することができます。 - ハードウェア構成: カメラ、キーボード、メモリのサイズなど - システムイメージのバージョン: SDK 1.1や、SDK1.5といったバージョン - そのほかのオプション: エミュレータのスキンや、スクリーンのサイズ、SDカードなど SDK1.5で、Google Mapなどが使用できる、SDK15という名前のADVを作成するには、以下のコマンドを実行します。 android create avd -n SDK15 -t 3 -c 128M コマンドの詳細は、[[AVDsのリファレンスマニュアル>http://developer.android.com/guide/developing/tools/avd.html]]を参照してください。 *** エミュレータの実行 [#i2beb552] ADVsが作成できたら、アンドロイドのエミュレータを実行してみましょう。 #ref(Emulator.jpg) - Toolsディレクトリーのemulator.exeをコマンドラインのプロンプトから起動します。 sdk_dir> emulator @SDK15 -- 最初の起動は、領域の初期化が起動されるので、5分以上かかる場合があります。2回目以降も、マシンの速さによりますが、1,2分(Intel(R) Core(TM)2 Duo 1.20GHz Memory 2Gの場合)くらいかかります。 - 画面が表示されたら、右下の「Allボタン」を押して、インストール済みのアプリケーションの一覧を表示してみましょう -- まず、「Browser」と書かれたボタンを押して、ブラウザを表示してみましょう。初期状態では、Googleのページが表示されるようになっています。ネットワークに接続されているPCであれば、このブラウザから実際に検索を行うことができます。