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旧:Android勉強会のTopページです。

趣旨

  • Androidを盛り上げるため、技術者に対して、Androidに関するプレゼンスをあげること。

丸山先生からのメッセージ

丸山です。

20世紀の最後半期1995年ぐらいから、二つのネットワーク技術が爆発的に発展します。
一つは、言うまでもなくインターネットで、もう一つは、携帯電話です。

二つのネットワーク技術は、基盤レベルでは、急速に融合しつつあるのですが、ユーザに
とっては、まだ、二つの異なる技術のままです。
21世紀の最初に四半世紀は、この二つのネットワーク技術の統合を中心として、IT技術が
進展すると、僕は思っています。

そうした中でAndroidは、非常に面白いポジションにあるプロダクトだと感じています。
先日のCCCで、Androidの可能性について、5分くらいで話をしたのですが、改めて紹介
したいと思います。

第一。Androidは、グローバルなレベルで、携帯の一層の普及の起爆剤になる可能性が
あります。

ご存じのように日本は携帯王国で、一億台の携帯があります。ただ、数的には、もう、
飽和しています。一方、グローバルには、22億台の携帯があって、その半数以上14億台は、
いわゆる発展途上国にあるそうです。携帯は、ある意味、生活の豊かさのバロメータです。
日本のように、ほとんど一人一人が携帯を持つことが、豊かさのシンボルであるなら、
また、世界がこれからも経済発展を続けるのなら、あと10年〜20年のスパンで考えれば、
世界の携帯市場は、50億から60億に膨れ上がるでしょう。

第二。Androidは、CloudによるサービスのViewerとして、生活にとって不可欠のツール
として普及する可能性があります。

グローバルには、905iやiPhoneのような、高機能でファッショナブルな携帯が成功する
とは限りません。それにしても、これからのどんな低価格な携帯電話も、通話機能に
加えて、ネットに接続できることは、不可欠の要件になると思います。100ドルPCのプロ
ジェクトは、興味深いものです。ただ、そこではネットワークへの接続の問題が十分には
考慮されていないと思います。
われわれは、いつでもどこでも、あるいはどんなデバイスを通じても、Cloudに接続する
ことができるという経験を、この間、得てきました。この経験は、きっと世界中に広がる
でしょう。

第三。Androidは、いわゆる組込系の、共通のプラットフォームとして成長する可能性が
あります。

コンピュータの世界は、基本的には、企業の情報システムを中心に発展して来ました。
ただ、今日では、コンピュータは、家電製品、自動車、工場と、生活のあらゆるところに
浸透しています。PCやサーバーのOSが、比較的少数のタイプに収斂しているのに対して、
組み込みの世界では、製品ごと、メーカーごとと言っていいほど、多数のプラット
フォームが存在しています。
これは、本来は、共通化できる技術を、それぞれが独自に開発しているわけで、経済的
にも無駄があります。

第四。Androidは、adhocなネットワーク・デバイスとして、新しいサービスの担い手に
なる可能性があります。

adhocなネットワークというのは、固定したネットワークではなく、仮想的に、任意の
ノードと動的にネットワークを構成する能力を持ったネットワークです。最近、ゲームの
世界でブレイクしている「モンスター・ハンター」も、adhocなネットワーク技術の応用
です。現在の携帯では、そうした拡張が自由にはできないのですが、Androidなら、簡単に
そうしたサービスの提供が可能になります。

第五。Androidは、新しいP2P技術とその上のサービスの、新しいプラットフォームになる
可能性があります。

マシンの性能とネットワークのスピードの劇的な向上は、これまでPCが主要に担ってきた
P2Pのノードの役割を、携帯が担うことを可能にするようになるでしょう。
 
こうして、さまざまの分野の、技術的な関心、サービスへの関心が、一つに交りあう、
絶好の機会をAndroidは、提供しているように思えます。

興味がある人は、是非、Android勉強会に、参加してください。

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